第三回『ライフ・イズ・ビューティフル』おぼろレビュー、悲しくて優しい嘘と本当。

うみぼうず(以降:ファルコン)におぼろレビューの題材を決めさせるのが危険と判断しました。
せっかくなので、隣で忙しそうにしている同部署の若者にお題を決めていただく事にしました。

鑑賞メーターを見せてかちかちかちかち…
若『あれ?俺がオススメした作品は…?』
ム『すみません…オーロラの彼方へはまだ見てないです…』
若『えー…』

ずっと前から映画の話をすると、あれこれおすすめをしてくれているのですが、彼のオススメを一つも見ていない…という今があります。
鑑賞メーターには『観たビデオ』と『観たいビデオ』の二つをチェックする事が出来るので、そっと観たい映画に追加させていただきました…オーロラの彼方へとリトルニッキーを。

そのまま鑑賞メーターをかちかちする事、数秒…

若『じゃあ、これを!』

わかりました。
それでおぼろレビューさせていただきます。

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第三回おぼろレビュー
『ライフ・イズ・ビューティフル』 ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演

一組の男女が恋人同士になって、そこから家族になって、親子になって、そこからユダヤ迫害に巻き込まれて…というお話だったと思います。

始めに施設に送り込まれたのは家族のうちの父親と息子。
息子は小さいから『なぜ?どうして?』な中で、父親が『これはゲームなんだよ。』と嘘をついてごまかしごまかし過酷な環境の中で生活していきます。

そのうち母親も旦那さんと息子に会うために、施設に自ら潜入。
命がけで館内放送を使って、お互いの存在や愛を確かめ合う等して、より一層の絆を深めていく姿が見られます。

この作品は…正直、なんて感想を言ったらいいかわからなかったです。
漠然と良いもの、とは言えないし、すごく悲惨な最後でもないな…と。

自分の中で、この作品のタイトルを聞いた時にパッと思い浮かぶところって、父親がおどけて歩いていくシーンになります。

おそらく一番辛くて、勇ましいシーンだからなんだと思います。

最後まで嘘を突き通そうとする父親とこれから成長して嘘がバレてしまう子供の未来とが重なって、涙がぼろぼろ止まらなくなります。
こんなに辛い嘘は見たことないな…と。

それはとても残酷できれいで優しい。
いろんな思いが交差して、胸がいっぱいになる作品だと思います。

この物語の『嘘』に関する唯一の救いは、息子が一等賞のご褒美をもらえるところだと思います。

生きていくためについた嘘が、最後だけ本当になるというところが素晴らしい作品だと思います。

残った母親と息子に素敵な未来が訪れていれば幸いです。

よしなに。

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