ようこそ、いらっしゃい。スナック茜へ。
会社の総務部(一人)を一人で切り盛りしている茜ママ。
先日、茜ママも健康診断に行ってきたそうです。
御開帳の話をしてくれましたが、今年の御開帳はどうだったのでしょうか。
うつむきながら、お話をしてくれました。
ヌード。
健康診断なんだけど…いろいろあった。
一回じゃお話終わらないから、またお店に来てくれる?
そう、よかった。
女性検診の話、しちゃうわね。
まず触診。
上半身裸の状態でバンザイして、仰向けで寝るの。
おかしな恰好だなって思いながら、衛生的な天井を見つめてた。
白かった。
ふいに先生が私の体に手を触れたの。
手がびっくりするくらい優しくて…暖かかった。
でも、先生は女性だった。
無抵抗な私を先生の温かい手が私の体をなぞるの。
無言で。
最後に脇も確認があって、私は笑ってしまった。
耐え切れずに声が出てしまったの。
ううん、声が漏れたの。
私以外の誰もが無言の病室。
そんな中、私のくぐもった笑い声だけが響いていた。
上半身が終わって、次は下半身。
ここからがメインディッシュ…そう、御開帳よ。
こちらです…とうながされて、移動した先には見知った椅子。
私は下半身だけ生まれたままの状態でその椅子に座った。
その途端、冷たい機械音を鳴らして椅子が傾き始めたの。
もうカーテンの向こうでは、御開帳されている。
私はもう、インリン・オブ・アカネだった。
ムラタくんに伝えなきゃ!という思いから、笑いがこみあげてしまう。
そんな私の気も知らず、先生は無言で鉄の器具をもてあそびはじめたの。
…くる!
無言で侵入してきた、鉄の器具。
…何もできなかった。
私が大切にしていた思いは鉄の器具に穢された。
やっぱり冷たかった。
冷たくて、ひゃっとした。
冷酷な鉄の棒におかされた私はそう…錆びた女。
最後に触診があって、指をぷすっと挿入されたの。
痛かった。
でも、こらえた。
いいのよ。
この痛みが大切なの。
こうやって、さらなる痛みを未然に防ぐの。
椅子が自動で戻り、そっとズボンをはいた私。
セカンドヴァージンだったあの頃の私には戻れない。
だから、サードヴァージンとして大切に持って行こうと思う。
サードヴァージンが消失した時には、すぐムラタくんに連絡しようと思う。
かしこ。