【スナック茜】七夕とピアノの思い出。

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ようこそ、いらっしゃい。スナック茜へ。

会社の総務部(一人)を一人で切り盛りしている茜ママ。
今日は七夕です。皆さんはお願い事、短冊に書いて吊るしましたか?
今日はどんなお話が聞けるでしょうか。

七夕とピアノの思い出。

…そう。
今日は七夕なのね。

こんなところにいていいの?
家族で笹の葉さらさらってしないの?
そう、最近はどこの家も七夕はやらなくなっちゃったのね。

私の小さい頃?

しなかった。
うちの母がね、植物嫌いだし、片づけるのも面倒だし…って。

だから、七夕は学校の行事だった。

大きい笹をね、体育館に寝かせておくのよね。
全校生徒が一人一枚短冊もらって、願い事を書いて吊るしていくの。
皆の短冊がついたら、よっこいしょって立てるのよね。

なんのお願いしたっけかなぁ…。

そうそう。
ピアノが上手になれますようにってお願いしたと思うの。
私、ピアノのお稽古してたし。

最初は上手になれますようにだったけど、だんだん具体的になっていったのを覚えてる。

確か最後の方は…『ピアノが10回間違えずに弾けますように』だったと思う。

家にね、ピアノがあったの。
お稽古してて、おうちでも練習してたのよね。

おうちで練習する時に、母親から『10回間違えずに弾くように』っていうミッションを与えられたの。

でもね、私…どうしても8回目くらいで間違えるのね。
それでふりだしに戻ってね、また8回目くらいで間違えてね…エンドレス。

最終的には母から『うるせえ!』って罵声がきたりして、私泣きながら弾いてた。

そんな涙が染みついた私のピアノ。
去年、もう弾かないからってリサイクルに出したの。

だからね、今日の七夕に願うなら…
『私の思い出のピアノが今日笑顔で誰かに弾いてもらっていますように…』
かな。

しめっぽい話してごめんなさいね。

かしこ。

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