ようこそ、いらっしゃい。スナック茜へ。
会社の総務部(一人)を一人で切り盛りしている茜ママ。
湘南でアフェアした男と付き合うことになった茜ママ(20代前半)。
その男のことを思い出して、ママはつらつらとお話を始めてくれました。
サーカスが来た。
最初に言っておくけど、サーカスはそんなに関係ないの。
ごめんね。
タイトル負けよね。
でも、続けるわね。
湘南で白いビキニで大変なことになったけど、その時の男…Yくんと付き合うことにしたの。
今考えると、愛してはいなかったと思う。
でも、顔はイケメンだった。
入江選手に似てた。
だから付き合ったの。
そんなYくんと、サーカスを観に行ったことがあるの。
確か、1月か2月。
寒い頃よ。
すごい行列で並ぶのも大変だった。
とっても寒かったし。
でも、楽しみにしてたから並ぶのもそこまで苦じゃなかった。
…そういう時に限って、襲ってくるのよね…便意が。
おなかも冷えちゃったし、とにかくトイレに行こう!ってなったの。
Yくんは気を利かせて、私のバッグを持ってくれた。
Yくん優しい…
って思う暇がないくらい、私は爆発寸前だった。
簡易トイレが並んでいて、そこでもやっぱり行列が出てた。
もう!って思いながらも並んだ。
喜怒哀楽を捨て、無になった。
そうすることで、私の中から私の便意を遠ざけていたのよね。
やっと私の番になった。
無だったけど、やっぱり体は正直で、自分の番!ってなった瞬間に気が緩んだ。
でも、大丈夫。
ちゃんとスカートをまくって、下着もおろせるから…とかがんだ瞬間、私は現実に悪夢を見た。
紙がね、なかったの。
でも、どうすることもできなかった。
後戻りなんてできない。
だって、無から帰還した私の門は開きかかっていたんだもの。
しかたなく私は門を開放した。
後のことは後で考える。
そうしないと、もっとひどい目に遭うって思ったから。
至福の時だった。
門が開放されて、私は幸せだった。
でも、わかったの。
突発的に訪れた幸せの先には、不幸しかないんだって。
私にはその時、何もなかった。
鞄を持ってくれたYくんを心から恨んだ。
あの男、これが最初から目的で…って。
恨んでる場合じゃない。
今、この危機を脱さなければ。
あとだって詰まってるし。
私は考えに考え抜いた。
いろんな未来を想定して、そして…
…そして私は、タンクトップを脱いだ。
それしか、私にできることは、なかったから…。
かしこ。
コメント
びっくりするくらいサーカス関係無かった(‘(ェ)’;)
前に幕張メッセでボリショイサーカスをやっていたので、家族で見てきました。
家族はそれなりに楽しんだようでしたが、わたしは終始ドキドキしていました(‘(ェ)’*)
幸い進行に関わるような大きな失敗は無かったのですが、ジャグリングの人は結構失敗してましたね。
「失敗も演出のうちか」と思うような、上手なリカバリーをするものですから、マイナスをプラスに変えるのも重要な能力のひとつと思わされましたね。
トイレに行くたび着衣がひとつづつ減っていく茜ママも、なんとかプラスに転化できるといいですね(‘(ェ)’;)
いるぞうさん…
素敵なコメント、ありがとうございます。
一つ訂正というか、間違って伝わっているかもしれないのできちんとお伝えしますね。
犠牲になったのはタンクトップだけです。
なので、トイレ行くたびにストリップ…ということはありませんでした。
想像させちゃってごめんなさい。
失敗も成功のもと。
私のこの失敗もいつか浄化されたら…と思って生きていきますね。